秋の養生 乾燥や冷え対策が大切です。

青空もみじ

秋らしくなってきましたね。
空は高く高くなり、夏空はもうすっかり遠くに行ってしまいました。

この季節、短いけれど一番快適に過ごせるとてもいい季節で秋の味覚もあふれています。

でもまだまだ夏の疲れの名残が残っていることもあります。夏冷たいものを摂りすぎて身体を冷やしてしまった方は特に不調が出やすくなる時期です。
そんな秋の過ごし方、食と養生の観点からまとめてみました。

メタセコイヤ

秋の養生3つのポイント

①「燥邪」から身を守る。
②気分の浮き沈みや心に波が立ちやすい時期。その対処法は?
③自然界は冬に向かう準備をする時期。自然界とともに来るべき冬に備える。

まず①の「燥邪」聞きなれない言葉ですが読んで字のごとく乾燥による身体へのダメージのことです。
秋は特徴として夏の高温多湿状態から、徐々に空気が乾燥してきます。
気温の変化と湿度の変化の影響を一番受けやすいのは直接外気にさらされる器官です。
鼻、喉、肺、これらは乾燥に弱い場所といわれています。
鼻や喉の粘膜が乾燥すると外から侵入するウイルスからのバリア機能が低下してしまいます。免疫力の低下です。
口を開けて寝ていたり、空調のきいた部屋で寝ていると朝起きたら喉が痛いなんてことありますよね。

肺は呼吸と皮膚、身体の防衛機能が役目。新鮮な空気を身体に取り込み汚れた気を外に出すという大事な役目を担っています。
美肌を守るためにも肺を守ることは大事になってきますね。
肺の機能が正常であると抵抗力が高まりかぜもひきにくくなります。マスクなどを活用するのも「燥邪」から身を守る手立てです。

肺を潤す食材としては「白色食材」が効果的。
大根、レンコン、白ごま、ゆり根、山芋、サツマイモ、サトイモ、牡蠣、白きくらげ、豆腐、梨、柿、ブドウなどがあげられます。
銀杏、松の実、クルミ、杏仁なども。

秋の食材が多いですね。自然はちゃんと用意してくれています。画像は一例です。上から時計回りに梨、山芋。レンコン、サトイモ、真ん中が松の実です。

白色食材

②気分の浮き沈み、心の波
秋は昔から物悲しい季節といわれてきました。草木が枯れ始め風景も緑豊かだった夏に比べて一気に寂しい風景になっていきます。
太陽の光、日照時間が減少するのも一因と言われています。
季節性うつ病ともいわれ、冬が長く日照時間の短い北欧などではよく知られた病気です。
陰陽五行説でも秋は心穏やかに過ごしたい季節とされています。

高齢者よりも生活のリズムや季節の変動に敏感な若い人のほうが多くなる傾向があるといわれています。
心を安らかに、精神を落ち着かせて悔やまず、秋の気が身体を損なうことかないように。

サンマやサバもおすすめ。
サンマはビタミン12やと鉄分が貧血を予防。EPAとDHAが脂質代謝を助け脳の働きを活性化します。
サバも血をきれいにして脳を活性化。胃を元気にして体力をつけ血の巡りをよくする働きがあります。イライラを解消するともいわれています。
気持ちが落ち込んでいるときはサバと生姜と組み合わせて醤油や味噌で炊くのがおすすめ。いずれも滞っている気の巡りをよくしてくれて憂鬱な気分を解消してくれる効果があります。

まずは自律神経を整えてストレスを緩和し、ライフスタイルを見直してみるのもいいかもしれません。これについては前回の投稿に詳しく書かせていただいています。https://yousunwashoku.com/%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%81%8c%e5%a4%9a%e3%81%8f%e3%81%a6%e6%b0%97%e3%81%8c%e6%bb%9e%e3%82%8a%e3%81%8c%e3%81%a1%e3%81%aa%e6%96%b9%e3%81%b8%e3%80%82%e6%9d%b1%e6%b4%8b%e5%8c%bb%e5%ad%a6/

③冬に向かう準備をする季節
動物たちも冬眠に向けて身体の中にエネルギーを蓄えようとする時期です。
人間は冬眠はしませんがやはり来るべき厳しい冬の寒さへの備えは必要になります。

サンマや秋鮭、サバでスタミナをつけましょう。
栗、サツマイモ、サトイモなど秋の味覚は美腸のためにも積極的にとりたい食材。
蒸したサトイモに胡麻味噌をかけてお惣菜に。美味しそうですね。

一番過ごしやすい短いこの季節を満喫するためにも食と養生を心掛けて楽しんでくださいね。