梅雨時の養生 湿邪という邪気

アジサイの季節

梅雨といえば紫陽花。雨の似合う花ですね。
梅雨真っ只中ですね。四季のある国に暮らす私たち日本人。

先人たちは季節の移り変わりを繊細にとらえ、暮らしの中で楽しんできましたが、毎日雨が続く梅雨時。温帯湿潤な日本はもともと湿度の高い気候なので、湿気による不調を訴える方が少なくありません。

梅雨時、空だけでなくなんとなく気分が晴れない、頭重感がある、朝起きづらい、だるくてやる気が出ない、足がむくむなどの症状がある方が増えてきます。喘息などのアレルギーがある方も悪化しやすいのがこの季節。

これらは「湿邪」という「邪気」が体に入り込んでいるからです。

不必要な水が身体の中にあって体全体の循環を妨げている状態です。気の巡りも悪くなります。気とは体の中をめぐっている目に見えないエネルギー。気によってすべての生命活動がうまく循環しています。

湿邪の攻略法について食養生と暮らしの中での養生という観点から見ていきましょう。

食養生

暑くなってくる時期ですが、水分や冷たいもの、アイス、果物、冷たい麺やお酒も控えめに。水分を出してくれるものを積極的にとるようにします。

湿邪によって脾や胃に負担がかかります。いつも以上に食べる量に気を付けて空腹の時間を作り、胃腸を休ませます。理想は10~12時間は飲食しない時間を作ることです。

水の巡りをよくしてくれる食材は、黒豆、小豆、ハトムギ、緑豆、トウモロコシのひげ。ハトムギ入りお粥、発酵小豆のおやつ、緑豆春雨、緑豆もやしなど、うまく取り入れてみましょう。

小豆と黒豆
黒豆と小豆

トウモロコシのひげ茶
トウモロコシのひげ茶

フレッシュハーブティー
フレッシュハーブティー

あと、大切なのは滞りがちな気を巡らせること。気を巡らせる食材は、香味野菜やかんきつ類。レモン、パクチー、三つ葉、セロリなどです。目に見えない香りが気を巡らせてくれるといわれています。ハーブ類もおすすめ。ハーブティーにレモンをプラスしてほっと一息のティータイムを。

暮らしの中の養生

この時期一番心がけたいのは寝室と寝床です。湿気がこもらないように。

清潔な寝具を心掛け、晴れ間にはこまめに布団を干します。雨が続くときは乾燥機を使うのもOKです。湿気はじわじわと身体を悪くします。湿邪は長期間にわたって影響を与え病が長引く傾向があります。

エアコンによる湿度調整も積極的に取り入れます。

食養生と暮らしの工夫でこの梅雨の時期を乗り切って元気に夏を迎えましょう。